機能性月経困難症の痛みにアロママッサージが効くだと!?
どうもマッサージ研究家です。
この前、クリニカルマッサージという本を買いまして、筋肉の勉強をしている真っ最中です。この本は西東社さんから出ているもので日本人がモデルとなっています。一方、同じ題名で医道の日本社さんから出ているものもありますが、こちらは海外の方がモデルをしています。洋物がお好きであれば後者がおすすめ(ウソです。)後者の方が、深層筋まで書かれているため用途に合わせて選んでいただければと思います。
マッサージ師になるわけではないが、少し詳しく勉強したいという方は私と同じで価格が安い西東社のもので十分だと思います。
改訂版 クリニカルマッサージ―ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック (DVD付)
- 作者: James H. Clay,David M. Pounds,大谷 素明
- 出版社/メーカー: 医道の日本社
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そんなわけで、アロマオイルが機能性月経困難症良い作用を及ぼすかも?という論文(2012年)がでてましたので紹介します。
https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1447-0756.2011.01802.x
18歳以上の妊娠、中絶、その他婦人科的な病気がないことが確認され、婦人科医により機能性月経困難症と診断された患者48名が対象です。また対象となる基準は2つあり、少なくとも年に1回の月経経験があることと、痛みの評価指標の一つであるNRS(numerical rating scale)(痛みがないのを0とし、最悪な痛みを10として11段階で痛みを数値化したもの)において、5点以上の痛みを持つことです。
そして被験者はエッセンシャルオイル(精油)グループと合成香料グループの二つに割りあてられました。精油グループでは、ラベンダー、クラリセージ、マジョラムを2:1:1の比率で無香料のホホバクリームで3%に希釈したものを使っています。
結果は・・・
痛みの持続時間は精油グループにおいて有意に現象。(2.4±0.8日→1.8±0.7日)
合成香料グループでは2.4±0.8日→2.0±0.8日
二つの群間では有意差なし。(P>0.05)
NRSを用いた痛みの度合いについては
精油グループ
1日目2.92
2日目2.21(P<0.001)
3日目1.38(P<0.05)
と軽減していった模様。
また成分を解析してみると上位5つの成分は
1. 酢酸リナリル(36.84%
2. リナロール(22.53%
3. ユーカリプトール(17.21%
4. α-テルピネオール(3.29%
5. β-カリオフィレン(2.69%
酢酸リナリルとリナロールっはラベンダーオイルやクラリセージオイルに由来していて、ヒト試験および動物試験において鎮痛と抗炎症効果が示されている。
リナロールは子宮筋収縮を促すプロスタグランジン
の分泌を抑える働きがある。
ユーカリプトールはマジョラムオイルに由来しており、炎症作用があるプロスタグランジンの前駆体であるアラキドン酸の代謝を抑制する。
β-カリオフィレンには麻酔作用がある。
というわけで、以上4つの成分を合わせた結果、精油中の79.27%には生理痛の緩和に重要な役割を果たしていると確認された。
ということでした。生理痛がひどい時には、実験に使用したクリームを作ってお腹に撫でるようにして塗ると良いかもです。
レンゲソウエキスに抗酸化効果が??
『B.A グランラグゼⅡ』というアホほど高い美容液がありまして、いったいどんな効果が得られるのかというのを検証してみます。
公式サイトには成分表示がありまして、今回はその中でもレンゲソウエキスについて調べて見ました。するとアセトンで抽出したレンゲソウエキスは抗酸化作用が高いですよーという研究がありましたので紹介します。
抗酸化物質はいろんな動植物や微生物から抽出されるのですが、中でも植物は抗酸化効果が高く、健康上に利点があるファイトケミカル(植物性化学物質)を含む原料や調製物を賛成することがあるので特に注目されております。
抗酸化物質が体に好影響を与えるというはよく言われますが、抗酸化物質であれば何でもいいということはなくて、いくつかの合成食品酸化防止剤は発がん物質があると報告されております。ってことで天然由来の抗酸化物質がいいそう。
レンゲソウはゲンゲ、レンゲとも呼ばれ、温帯地域に広く分布しています。羽状葉を持ち、紅紫色や色々の花をつけます。レンゲソウの根や葉は昔からより抗高血圧薬、抗糖尿病薬、制汗剤等に使われていて医学の世界ではよく知られた薬とも。でもレンゲソウの抗酸化能力に関する報告はなく、今回はそこに焦点を当てております。
実験には韓国から調達したレンゲソウ種子を用いて、ヘキサン、エタノール、アセトン、水のそれぞれでエキスを抽出したそう。
また、抗酸化作用の測定にはDPPHラジカル消去活性というのを用いております。これは、DPPHラジカルという人工のラジカルを溶媒に溶かしたものに抗酸化物質を加えると、紫色から薄くなるという特性を生かして、この色の吸光度を調べて、物質の抗酸化力を測定するものです。
結果は・・
レンゲソウ種子からの抽出物濃度が0.5、5、10、15、20mg/mLにおいてDPPHラジカル消去活性を測定したところ、10mg/mLまでは抽出物の種類によらず増加した。
10mg/mL以上の範囲で、抽出物の種類における違いは
・アセトン:92.5~95.1%
・エタノール:82.7~84.1%
・ヘキサン:71.8~75.8%
・水:54.3~55.9%
つまり、抽出物の活性は
アセトン>エタノール>ヘキサン>水
の順にランク付けされた。
その他にも抗酸化能力を表す指標として、ヒドロキシラジカル活性、スーパーオキシドオニオン活性等を調べても上記の順にランク付けされた。
ということでした。レンゲソウエキスには抗酸化作用がある程度あり、アセトン抽出の場合は効果が最大になるっぽいので、購入の際にはチェックして見ては?
思春期で月経因子と食習慣がどう生理痛に影響するのか??
https://www.ejog.org/article/S0301-2115(99)00277-8/fulltext
明らかな原因となる疾患が見つからない、機能性(原発性)月経困難症は若い女性に共通して見られる婦人科障害であり、一般的には初潮から6~12ヶ月以内に発生します。症状は月経が起こる数時間前やまたは同時に起こり始め、初日に強烈的な痛みを感じ、それ以降は徐々に緩和していきます。
マクロ、ミクロ栄養素と月経や月経周期に関連した症状との関係についての文献は多数あります。そんな中、この研究では機能性月経困難症の頻度と、月経因子や食習慣が病状にどう関係するのかについて調査しています。
14~21歳の356名の学生を対象に、身体測定データや個人と家族の既往歴を聞いたり、個々の学生の性格面を考慮するためにアンケートに回答してもらってます。
結果は以下の通りです。
有病率は85%。初潮の年齢が早いほど、月経の持続時間が長いほど機能性月経困難症の重症度が上がる。血液量が増加するほど重症度が増加する。
月経痛を伴う女性は痛みを伴わない女性に比べて、果物(P=0.0372)や卵(P=0.0002)、魚(P=0.0104)を摂取していない傾向にあった。
著者らは食習慣と月経痛との関連について魚はオメガ3、卵や果物はマクネシウム、カルシウムが重要な役割を果たしているんではと考察しております。
蚊のはなし ー病気との関わりーを読んで見たぞ!!!!!
『蚊のはなし- 病気との関わり-』をさらーっと読んで見ましたので内容をざっくり紹介します。
以下、メモです。
蚊は世界で年間100万人を殺してきた殺人者。
ハマダラカが媒介する「マラリア」には年間2~3億人が感染し、40~100万人が死亡。
日本では、ヒトスジシマカが媒介する「デング熱」が2014年東京で発生し大騒ぎに。
そんな蚊についてどれだけ知っているの?
また蚊に刺されないようにするにはどうしたらいいの?
【「蚊」とは?】
語源はブンブンと羽音を立てる虫。
「カ」と読むのは、咬むに由来。
蚊が血を吸うのは血液を栄養にして卵を作るためで、産卵したいメスしか刺してこない。人には感じないCO2(炭酸ガス)の匂いを小顎肢のセンサーで感じとり吸血源に近く。
近寄ると、対象の色、形、動きを複眼で確かめて体にとまり、体臭、体温、湿り気などを触覚のセンサーで感知して、吸血部位を決める。
蚊の唾液には20種もの酵素が含まれているが、血液の分解に役立つものはない。主な働きは止血作用を抑制することで、酵素アピラーゼによって血小板の凝集を抑制し、出血を継続させるのだ。
蚊の唾液は人にとっては異種タンパクなため、抗体が形成される。よって初めて蚊に刺された時は無反応だが、次回以降はTリンパ球が活性化されて、「遅延反応」が起こり、紅斑を生じるようになる。吸血1日後に顕著で3~7日で消失。
さらに吸血されると、IgE抗体が作られヒスタミンが遊離し、「即時型反応」を生じさせ、腫れ上がって痒いが吸血10分後がピークで、1~2時間すれば消失。
さらに吸血されると、特異的IgE抗体が作られ、唾液タンパクと結合し、「減感作(抗原に慣れたような状態)」されて、遅延型反応、即時型反応が減少し、やがて痛くもかゆくもなくなる。
←蚊が大量にいる熱帯に住む人が住めるのもこのため
【行動習性】
蚊の吸血行動で区別するべき性質には、は日周活動(昼行性と夜行性)、吸血源動物の探索様式(待ち伏せ型と探索型)、屋内吸血性と屋外吸血性などがある。
ほとんどの蚊は1日のうちで活動する時間帯は限られており、例えば夜にブンブン耳元に飛んでくるアカイエカやチカイエカは夜行性。
蚊は動物が出す様々なサインを感知し、その存在を知る。呼気に含まれる炭酸ガスは最も一般的なサイン。他には汗に含まれる水分や匂い物質など。サインが蚊を惹きつけるという誘引空間があって、蚊がこの中に入り込むと動物の存在を感知することになる。
【蚊の防ぎ方】
二酸化炭素、熱の対流、水分を頼りに吸血する人を探す。その他、汗や皮膚表面のアミノ酸、皮脂、乳酸、足の匂いであるイソ吉草酸も蚊を誘引。
つまり、活発でCO2を大量に出している人、体温が高い人、皮膚の角質水分量が多い人、汗をかきやすい人が刺されやすい。
虫除け剤として厚労省が認めているのは、ディートとイカリジン。
その他、蚊忌避試験で緩やかな効果が見られたのは、シトロネラール、メンタンジオール(PMD)、ヒノキチオール。レモンユーカリは主成分がシトロネラールで、かつPMDも含まれているため効果が期待できる。(ただし低濃度のものも多い)
ユーカリシトリオドラ [ユーカリレモン]10ml [エッセンシャルオイル/精油]/(社)日本アロマ環境協会表示基準適合認定精油
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【蚊の退治法】
まずは、蚊の発生させない環境について
蚊の産卵や幼虫が生育するには水たまりが必要。そのため、発生させない方法は水たまりを作らないことに限る。
家の周りでは、降水後に水たまりができるような凹みをなくしたり、器物を設置しない。
公園等では以上のことが難しいだろう。成虫は乾燥と風に弱いため、風通しを良くするよう、余分な草を刈り取ると、生息に不適切な環境ができる。
最後に、蚊類は好んで365nm付近の波長の光(紫外線の一帯)に集まるため、これをトラップとしてしかけるのも良い。
younger 遺伝子をリセットして10歳若返る!! 体の緊張を解く編
今日は体の緊張を解く編です!
なぜ若返りにはこれをする必要があるか?ってことですが、これには体が緊張するメカニズムを知ることが重要です。
体が緊張するメカニズムは、まず筋膜からスタートする。筋膜は繊維と水分からなる細胞外基質で、筋肉や内臓の細胞周りに存在する。いわば自分たちの全身を包み込むネットみたいなものである。
健康であればゆったりしたセーターのように余裕があってしなやかだが、筋肉、筋膜、腱、人体、関節、神経、臓器がこわばって、癒着を起こし、筋肉の硬直や可動域の狭まり、血流の減少、炎症と痛みの原因となったりする。全身は筋膜で繋がっているので、首が緊張すると腰痛がでたりする。
目に見える形では、シワ、視力低下、筋肉の協調運動の低下、転倒などが挙げられるが、体内の組織細胞の老化を防ぐためには筋膜がこわばっている場合ほぐしてあげる必要がある。
体の硬くなった部分をほぐして正常な機能にする方法は具体的には以下の通り。
- ストレッチ
- ピラティス
- ヨガ
- フォームローラー
- 寒冷療法
- 鍼治療
- マッサージ
- 骨格矯正、カイロプラクティック
ってかんじでした。
鍼治療はプラセボだったり、カイロプラクティックは関節?をゴキゴキさせたら脳内に快楽物質が出るから一時的に症状が緩和した気がするだけといった話も聞きますので、うーんってとこですが、自分に合う体の緊張を解く方法を見つけていただければと思います。
緑茶が高血圧やコレステロールに効く!??
緑茶が高血圧症やコレステロール等の脂質パラメータにどのような影響を及ぼすかについて、2014年に出たメタ分析がありましたので紹介します。
https://www.nmcd-journal.com/article/S0939-4753(14)00047-7/fulltext
高血圧は死の原因となったり、心血管疾患の主な原因となったりします。そんな高血圧症のうち90%以上は突発性のもので、栄養状態や生活習慣が悪いと引き起こされます。改善のためのサプリメントは多数出ておりますが、その効果は混在状態。そのような降圧効果が見られるもののうちの一つが、まさに緑茶でございます。
収縮期血圧、拡張期血圧、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセリドについて
・18もの研究で有意な差があった。(-1.94mmHg, 95% CI:-2.95~-0.93,p=0.0002)
・EGCGの摂取と最高血圧の減少は相関があり、少なくとも12週間効果が続いた。(P=0.003)
・200mg以上のEGCGの摂取(お茶5、6杯分)をしても変化はない。
・有意差なし
血液中に含まれる脂質について
・19のRCTで有意な減少が見られた(MD:-0.13mmol/L,p<0.0001)
LDLコレステロール
・17のRCTで有意な減少が見られた(MD:-0.19mmol/L,p<0.0004)
・有意差なし。
一方で緑茶を摂ることによって、便秘、血圧上昇、発疹等の有害事象も報告されていて、EGCGの摂取量が200mgを超えたRCTにおいて、その頻度や重症度が大きかった模様。
以上を踏まえて、研究者らは
毎日5〜6杯の緑茶を摂取すると、収縮期血圧、総コレステロール、LDLコレステロールが減少することを示す証拠がある。 しかし、現時点では、高血圧または脂質異常症の患者を管理する代用として、緑茶は推奨すべきではない。 緑茶は十分に許容されるようであるが、高用量での消費は有害事象と関連している可能性がある。 したがって、緑茶製品の過度の消費は避けるべきである。
ってことです。果たして緑茶5、6杯がEGCG200mgに対応するかは気になるところでありますが、消費のしすぎはいかんってことですね。
younger 遺伝子をリセットして10歳若返る!! 睡眠編
今日は睡眠編です。
この睡眠プログラムにより、
・概日リズムに関係する遺伝子(Clock遺伝子)、長生き遺伝子の(SIRTIやmTOR)を調整し、睡眠・覚醒サイクルを乱すスイッチを切る。
【基本のルール】
・寝室には電子機器を置かない。就寝時間の1時間前からは電子機器を体から1.5m離れたところへ。
・50歳以上の女性の場合
-夜間の室温は18℃以下に保ち、温度変化を最小限にする。
-ホットフラッシュと寝汗を避ける。
・刺激の強いものには手を出さない。(コーヒーなどの食べ物や、心配性ん人など)
・朝に運動をする。
・眠る環境を整える。暗く、静かで、リラックスできて、涼しいところ
・20分ほどの昼寝をする。
・睡眠は長くても8時間半まで。
・昼間、太陽光を浴びる。
・数分間、ヨガの屍のポーズをとる。
・午後10自前にベッドに入る。
・睡眠覚醒サイクルをリセットする。
・夕食に炭水化物を摂る。レプチン、グレリン等の体重に関わる遺伝子が活性化する。
・就寝時刻の3時間前から、液晶画面や人工光を使わない。
・就寝時にリラックスできるように。お風呂に使ってもいいし、気持ちが静まる音楽を聞いてもよし。
・ ビタミンDを1日2000〜5000IU摂り、血中濃度が60〜90ng/mLを保つようにする。ビタミンDは3000以上の遺伝子に影響を及ぼす。
血清25(OH)Dの濃度が60ng/mL以下なら心配なし。それ以上の濃度ではテロメアに好影響があるかは謎
続いて上級編です。
・高照度光療法を行う。毎日一定時間、専用の高照度照明器具のそばに座る。
・日が沈んだらブルーカットライトを。すると睡眠ホルモンであるメラトニンがより多く分泌される。
・ウェアラブルタイプの活動力計等を使って熟睡度を調べる。
といった感じです。