機能性月経困難症の痛みにアロママッサージが効くだと!?
どうもマッサージ研究家です。
この前、クリニカルマッサージという本を買いまして、筋肉の勉強をしている真っ最中です。この本は西東社さんから出ているもので日本人がモデルとなっています。一方、同じ題名で医道の日本社さんから出ているものもありますが、こちらは海外の方がモデルをしています。洋物がお好きであれば後者がおすすめ(ウソです。)後者の方が、深層筋まで書かれているため用途に合わせて選んでいただければと思います。
マッサージ師になるわけではないが、少し詳しく勉強したいという方は私と同じで価格が安い西東社のもので十分だと思います。
改訂版 クリニカルマッサージ―ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック (DVD付)
- 作者: James H. Clay,David M. Pounds,大谷 素明
- 出版社/メーカー: 医道の日本社
- 発売日: 2009/07/01
- メディア: 単行本
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そんなわけで、アロマオイルが機能性月経困難症良い作用を及ぼすかも?という論文(2012年)がでてましたので紹介します。
https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1447-0756.2011.01802.x
18歳以上の妊娠、中絶、その他婦人科的な病気がないことが確認され、婦人科医により機能性月経困難症と診断された患者48名が対象です。また対象となる基準は2つあり、少なくとも年に1回の月経経験があることと、痛みの評価指標の一つであるNRS(numerical rating scale)(痛みがないのを0とし、最悪な痛みを10として11段階で痛みを数値化したもの)において、5点以上の痛みを持つことです。
そして被験者はエッセンシャルオイル(精油)グループと合成香料グループの二つに割りあてられました。精油グループでは、ラベンダー、クラリセージ、マジョラムを2:1:1の比率で無香料のホホバクリームで3%に希釈したものを使っています。
結果は・・・
痛みの持続時間は精油グループにおいて有意に現象。(2.4±0.8日→1.8±0.7日)
合成香料グループでは2.4±0.8日→2.0±0.8日
二つの群間では有意差なし。(P>0.05)
NRSを用いた痛みの度合いについては
精油グループ
1日目2.92
2日目2.21(P<0.001)
3日目1.38(P<0.05)
と軽減していった模様。
また成分を解析してみると上位5つの成分は
1. 酢酸リナリル(36.84%
2. リナロール(22.53%
3. ユーカリプトール(17.21%
4. α-テルピネオール(3.29%
5. β-カリオフィレン(2.69%
酢酸リナリルとリナロールっはラベンダーオイルやクラリセージオイルに由来していて、ヒト試験および動物試験において鎮痛と抗炎症効果が示されている。
リナロールは子宮筋収縮を促すプロスタグランジン
の分泌を抑える働きがある。
ユーカリプトールはマジョラムオイルに由来しており、炎症作用があるプロスタグランジンの前駆体であるアラキドン酸の代謝を抑制する。
β-カリオフィレンには麻酔作用がある。
というわけで、以上4つの成分を合わせた結果、精油中の79.27%には生理痛の緩和に重要な役割を果たしていると確認された。
ということでした。生理痛がひどい時には、実験に使用したクリームを作ってお腹に撫でるようにして塗ると良いかもです。