口内炎とコラーゲンについて語るブログ

口内炎とコラーゲンに関する研究のみまとめたブログです。(たまに読んだ本をまとめます)あくまで個人的なレビューとして利用し、他のトピックは取り上げませんので悪しからず。何らかの形でお役にたてれば幸いです。

生姜が生理痛に効くってホント!?

生姜が生理痛に効くのでは?ということを調べた研究がありましたので紹介します。

bmccomplementalternmed.biomedcentral.com

 

 

機能性月経困難症ははっきりと原因が特定できなくて、女性の50%が経験することだそう。あまりの辛さに仕事や学校を休むこともあるほどで、日常生活に支障をきたすことも。

 

一つ考えられている原因がプロスタグランジンの増加で、こいつはシクロオキシゲナーゼっていう酵素がアラキドン酸を代謝する過程でつくられます。ということでシクロオキシゲナーゼの働きを阻害してやれば生理痛になりにくくなるってことですが、これには非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)が使われるんじゃ。ただ、これでも効かないって女性が1/4程度いるみたいで、薬の副作用や限られた人にしか効かないってことを考えると、毒性が少なく、より安全に使用できる代替物(例えばハーブ)の需要は大きいそう。

 

ちなみに、マジョラムに含まれるユーカリプトールはこの代謝を抑制するというのは前に述べた通り。

 

今回の研究では生姜に焦点を当てていて、生姜にはギンゲロール、ギンゲジオール、ギンゲルジオン、β-カロテン、カプサイシン、コーヒー酸、クルクミンといった成分が入っております。もともと生姜はプロスタグランジンを生成する酵素のシクロオキシゲナーゼの働きを阻害するとして知られており、生理痛の軽減に効くのでは?と結論づけた研究はありましたが、ランダム化されておらず、プラシーボ群も存在しなかったため、今回はより正確な結果が得られたっぽい模様。

 

 

さっそく中身に入っていきましょう

 

研究ではイランのシャヘド大学の寮に住んでいる120名の学生を対象に、ランダムに①生姜グループと②プラシーボグループに分類。両グループはそれぞれ生姜パウダーが入った500mgのカプセル、プラシーボ用のカプセルを1日3回服用。

 

計画は2通りで、【計画1】生理開始二日前から飲み始め、生理開始3日後までの5日間飲むものと、【計画2】生理直後から3日後までの3日間のみ飲むものを設けました。

 

痛みの指標にはVASというものを使っていて、これは10cmスケールの横線のうち左端が痛みなし、右端が最大の痛みという評価において、現在の痛みがどの程度かを指し示すものです。

 

 

結果は以下の通りです。

プラシーボ群のうち13人は途中で試験を中止。

 

どちらの計画も痛みの度合いは減った。

計画1…P=0.015、計画2…P=0.029

 

痛みの期間は計画1のみ有意な差があった。

計画1…P=0.017、計画2…P=0.210

 

すべての生姜グループはプラシーボグループに比べ11時間痛みの持続期間が短くなり、痛みの指標もVASスケールの3cm分だけ緩和された。

 

ただし、この研究ではカプセル内にギンゲロール、ギンゲジオールがどんな割合で含まれているのかっていうのは謎。

 

つまり、生理痛の痛みの度合いや痛みの続く時間を短くしたい時には生理開始2日前から生姜を摂取すると良いのかもってことでした。