口内炎とコラーゲンについて語るブログ

口内炎とコラーゲンに関する研究のみまとめたブログです。(たまに読んだ本をまとめます)あくまで個人的なレビューとして利用し、他のトピックは取り上げませんので悪しからず。何らかの形でお役にたてれば幸いです。

再発性アフタ性口内炎には何の栄養素が重要なのか問題。

これは2002年の論文のためやや古いわけですが、再発性アフタ性口内炎患者の中で血漿鉄、フェリチン、葉酸ビタミンB12のどの栄養素が足りてないかを調べた研究があります。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1046/j.1468-3083.2002.00369.x

 

 

まずはアフタ性口内炎についてですが・・・

 

・見た目は、中心が白っぽく周りが赤。

・円形または楕円形で2mm~数10mm

・痛みを伴う

 

との特徴があります。口内炎にはいくつか種類がありますが、中でもこのアフタ性のものはよく顔をだします。

 

その中で頻繁に再発するものが再発性アフタ性口内炎であります。原因として考えられているのは喫煙、ストレスや口内の怪我、食べもの(チョコや卵、トマト等)、ホルモンの状態、微生物。妊婦さんや経口避妊薬を飲んでる方は起こりやすいそう。

 

またこの病気は自己免疫疾患の一種であるビーチェット病やグルテン不耐症(セリアック病)、造血薬欠乏に付随しておきるものであるという側面も重要な要素。

 

 

では主題に入りましょう。

 

一年のうち最低3か月ほど再発性アフタ性口内炎にかかっている患者35名(男性18、女性17)と健常対照群26名(男性13、女性13)に対して12時間の断食のあと採決をし、血漿鉄、フェリチン、葉酸ビタミンB12のレベルをみたそうだ。

 

ちなみに患者は過去に3か月以上は食事療法を受けておらず、鉄やビタミンのサプリを採っていない。また病気を誘発する可能性のあるビーチェット病を持つ人や過去にトラウマがある人、慢性的な下痢を患う人、義歯をつけている人は省かれている。

 

結果は以下の通り

血漿

RAS患者のうち6名(男4:女2)と健常対照群のうち1名(男)が標準値より低い(男p=0.28:女p=0.12)

 

・フェリチン

RAS患者のうち6名(男1:女5)と健常対照群のうち3名(女)が標準値より低い(男p=0.58:女0.51)

 

葉酸

RAS患者のうち4名(男3:女1)が標準値より低い(p=0.688)

 

ビタミンB12

RAS患者のうち8名(男2:女6)が標準値より低い(p=0.005)

 

 

 

つまりビタミンB12のみ患者さんは対照群に対してレベルが相当低かったそう。他の要素は優位な差はなしっ。

 

ってことで、この再発性アフタ性口内炎にはビタミンB12が関係してるんじゃー?っていうのが結論でした。